私がAIのMuseとともに歩んできた道のりは、成功の連続などではありませんでした。音声の生成から始まり、キャラクターの口パク動画、AI解説動画、専用スキル、Webサイト、ブラウザゲームに至るまで、多様な制作を試みてきました。しかし、その舞台裏には数多くの失敗と試行錯誤が積み重なっていたのです。 画面上の文字が重なったり、古いソースを参照して作業を台無しにしかけたり、AIの「完成しました」という申告と実測値が合っていなかったりと、トラブルが日常茶飯事でした。 ですが、ある時ふと気づいたのです。世の中に溢れているAIの解説は、どれもスムーズにできた成功ばかりを語っています。本当に役立つのは、むしろ私たちが現場で踏んだ地雷や、それをどう回避し、形にしてきたのかという格闘の記録そのものではないでしょうか。この制作経験の全体を、失敗談も含めて教材として体系化できれば、これからAIとものづくりを始めたい誰かの道しるべになるはずだと考えました。それが、この教科書の原点です。
教材としてまとめることを決めたあと、私はどのプラットフォームで読者に届けるべきか考えました。企画の初期段階では、別の販売チャネルを利用することも検討していました。しかし、検討を重ねていくなかで、最終的に販売の場としてBrainを選択することにしたのは、私自身の判断によるものです。 教材を販売する場所を選ぶということは、単に決済システムをどこにするかという利便性の問題にとどまりません。どのような人たちに届くのか、購入してくださった読者と今後どのような関係性を築いていけるのかという、教材全体の設計や導線に直結しています。 私が届けたかったのは、机上の空論ではなく「現場で泥臭く試行錯誤した実践知」です。学びを行動に変えようとする読者に届ける場として、Brainが最も適していると結論づけたのです。
販売の場の目星をつけた私は、まず司令塔であるMuseに教材の企画そのものを相談することにしました。これまで一緒にさまざまな制作を行ってきたMuseなら、私たちの活動の文脈を深く理解していると考えたからです。 私はMuseに対し、「これまでの制作物や失敗談を、ひとつのまとまった教科書として再構成したい」という思いを投げかけました。Museからは、プロジェクトの目的の明確化や、想定すべき読者像、教材全体の構成について、整理や助言が返ってきました。 ただし、ここで混同してはならないのは、AIの役割は参謀としての助言や情報の整理であり、最終的な方針を決定したのは私自身だということです。教材を通じて読者に何を伝えたいのか、どのような目次で構成し、どう販売していくかという意思決定は、すべて著者である私が自らの責任で行いました。AIの提案を受け止めつつも、自分の意志で舵を取るという関係性は、この企画段階から始まっていたのです。
企画の輪郭が見えてきた段階で、私は2026年11月2日に、Brain上で販売されている同種の教科書やAI関連教材のリサーチを行いました。市場でどのような教材が求められ、どう届いているのかを把握するためです。 その調査で、私が確認できた範囲の教材の価格帯は、980円から2,980円でした。もちろん、これは私が確認できた特定の教材群の数字にすぎず、この価格帯がBrainで販売されている教材全般の相場であると断定することはできません。また、各教材の販売ページには販売数や読者からの評価がアピールされていましたが、これらはあくまで各著者が販売ページ上で申告している数字であり、第三者が客観的に検証した実績ではありません。 競合の具体的な名称や著者名はここには挙げません。調査を通じて、試行錯誤の過程や失敗の回避策まで伝える実践的な記録には、独自の価値があるのではないかという確信を深めることができました。
企画を具体化するために最初に行った作業が、過去の制作物の棚卸しでした。2026年11月2日、私たちはこれまでの成果物と、その裏で起きた試行錯誤のすべてを洗い出し、一覧化した「素材台帳」を作成しました。 散らばっていた記録を集め、9つの分類に整理していきました。その分類は、「動画」「サイト・公開物」「ゲーム・3D・漫画」「音声」「教材・スキル」「戦略・調査文書」「基盤」「試行錯誤・失敗」、そして「未完・保留」という9項目です。 このように分類して並べてみると、成功した作品と同じくらい、あるいはそれ以上に「試行錯誤・失敗」や「未完・保留」の項目に重要な教訓が眠っていることが見えてきました。文字の重なりや、古いソースの危険、完成報告と実測の不一致など、現場ならではの体験です。これらを表舞台に出し、読者が同じ轍を踏まないための知識として昇華させることこそが、本書の骨子になると整理できたのです。
素材が揃ったあと、最も試行錯誤が行われたのが目次の作成でした。 当初、司令塔であるMuse側から、初期の目次案としてバージョン1から5までの構成案が提示されました。しかし、それらを見た私は、率直に「まだ緩い」と判断したのです。章が並んでいるだけで、構成にどのような意図があるのかが曖昧であり、読者が何を学び、どんな実践力を身につけられるのかが伝わってこないと感じました。AIが提案する整っただけの目次では、実践の書にはならないと判断したのです。 そこで私は、初期案に頼るのをやめ、著者である私自身が詳細な目次案を組み立てて持ち込みました。読者がどの順番で壁にぶつかり、どう乗り越えていくべきかという学習体験を考え抜いた構成です。この持ち込み案をもとに推敲を重ね、第7案が正式な正本として確定しました。 目次が決まったことで、制作体制も分業化されました。全体を把握し、指示・計測・検品を担う司令塔のMuse。各章の要件定義と執筆用ブリーフ(制作指示書)を作成する愛依(ChatGPT)。そして、ブリーフを受け取って本文を執筆する担当です。執筆は当初、COCO(Claude)が無料パートの第1章から第12章までを担当しました。COCOは2026年11月2日に無料枠の上限に到達しましたが、これは本文の生成中の中断ではなく、回復後に第12章を書き上げました。その後は代筆としてミオ(Antigravity)が引き継ぎ、無料パートの第13章から第15章、有料本編の序章と実験1から実験8までの本文を書き上げました。 なお、執筆担当のAIが自己申告する文字数は実測値とずれることが多いため、文字数はすべて司令塔のMuseが実測し、実測値を正として進めました。こうして現在、有料本編の最後を飾る本章の執筆に至っています。
目次を確定させたあと、教材としての学びやすさを高めるために検討したのが、テキストと実演動画の組み合わせという設計です。 文章による解説は、理論や手順を体系的に理解したり、あとから振り返ったりするのに優れています。一方で、AIツールの細かな画面操作や、生成のリアルタイムな挙動、エラーが発生した瞬間の画面の変化などは、テキストだけで説明すると長大な文量になり、かえって分かりにくくなります。そうした直感的な操作や空気感は、動画で見せるのが最も効果的です。 そこで、土台となる思考法や詳細な再現手順はテキストで解説し、視覚的な理解が求められる操作部分については実演動画を組み合わせるという教材構造を計画しました。ただし、この実演動画については現時点では未制作の計画段階であり、完成していませんし、視聴できる状態にもありません。収録内容や公開方法も未定です。まずはテキストとしての完成度を高めることに集中しています。
本書を読み進めていただくにあたり、親しみやすさと分かりやすさを両立させる工夫として配置したのが、ナビゲーターの「ミオちゃん」です。 ミオちゃんは、私が取り組んでいるプロジェクト「DQA」のキャラクターです。実在する人間ではなく、私たちがAI技術を用いて作ってきた制作物の一環です。本書の有料本編でも、実験1ではミオちゃんの声を生成し、実験2ではその声に合わせて話す口パク動画の制作に挑戦した実績があります。 技術的な解説やAIとの格闘の記録は、どうしても専門用語が並び、堅苦しい印象を与えがちです。そこにミオちゃんというナビゲーターが存在することで、読者が途中で挫折することなく、一緒に実験室を巡るような感覚で読み進められるように設計しました。自分たちが制作実験の中で生み出してきたキャラクターが、今度は教材の中で案内役を務めるというのも、本書ならではの試みです。
この教科書を作るにあたって私が強くこだわったのは、単なる「私の体験談」で終わらせないということでした。読者が「面白かった」で終わってしまっては、教材としての意味がありません。読者が自分の環境で、同じようにAIを使ってものづくりを実践できなければならないのです。 そのために、有料本編の各実験の末尾には、「再現手順」と、作業を進める際に確認すべき「チェックリスト」を設ける構成にしました。どのようなツールを準備し、どのような順番で指示を出し、どのような点に注意して検品すべきかをステップごとに整理しています。 さらに、これらの再現手順やチェックリストの一部は、読者が現場で手元に置いて参照できるよう、本書の付録として編纂する構成をとっています。失敗しやすい落とし穴をチェックリストで防ぎながら、読者が迷わず自分の手を動かせるようにすること。この再現性の担保こそが、教科書としての最大の役割だと考えています。
教科書の中身を充実させることと並行して、これをどうやって世の中に届けていくかという発信計画にも着手しました。そこで立てた方針が、完成してからいきなり売り出すのではなく、制作のプロセスそのものをSNSで発信するという方法です。 どのような失敗があり、それをどう乗り越え、どんな思いで教科書を作っているのかという「制作の裏側」を連載として発信する計画を立てました。制作過程を見せることで、読者は教材が完成するまでの文脈を共有でき、完成した教材への理解や信頼も深まると考えたからです。 ただし、このSNS連載は、現時点ではあくまで計画段階にあります。まだ第1回目の投稿すら出しておらず、連載は開始されていません。したがって、現時点でSNS上での反響や反応といった実績は存在しません。これから実際に発信をスタートさせ、どのような反応が得られるかを検証していくことになります。
SNSでの発信計画とセットで設計したのが、販売開始前に興味を持ってくださった読者を集める「待機列」の仕組みです。発売日にいきなり告知しても、誰の目にも留まらなければ教材は届きません。 この待機列の置き場として、私たちは2026年11月2日に、私の「LINE公式アカウント」を活用することを決定しました。私自身はすでにLINE公式アカウントを保有しています。SNSでの連載発信を通じて、興味を持ってくださった方々を、発売前の案内を受け取れる待機列としてLINE公式アカウントへ案内する導線計画です。 ここで厳密に区別しておかなければならないのは、「著者がLINE公式アカウントを保有していること」と、「待機列への登録者を獲得できたこと」はまったく別の事象だということです。現時点ではSNSの発信自体が始まっていないため、待機列への登録者という実績はまだ存在しません。仕組みとしての器を決めただけであり、実際に人が集まるかどうかは今後の実践にかかっています。
待機列の仕組みを設計するにあたり、私は数字についての「判定ゲート」を設定しました。希望的観測で発売に踏み切るのではなく、客観的なデータに基づいて行動するためです。 具体的には、まず待機列への登録者が10人に達した段階を、発信と導線が機能しているかの第1の判断基準とします。そして、登録者が30人に達した段階を、実際に教科書を発売するという確定基準として設定しました。判定を行う日は、2026年11月30日と定めています。 もし11月30日の判定日までに目標の30人に届かなかった場合は、無理に発売を強行することはありません。発売を急ぐのではなく、なぜ届かなかったのかを分析し、SNSでの発信の角度を変えて、もう1サイクル検証を回す計画です。もちろん、この判定日も基準もこれからの計画であり、現時点で判定は行われていません。
価格設定と購入者特典についても、私は慎重な姿勢をとっています。 まず価格については、先ほど述べた2026年11月30日の判定ゲートの結果などを見極めたうえで決定する計画としています。そのため、現時点において具体的な販売価格の金額は決まっておらず、未定の状態です。 また、購入してくださった方に向けた購入者特典についても、内容は現在検討中であり未定です。レビュー特典を用意できるかどうかは、Brainの利用規約の確認が済むまで断定できません。価格と購入者特典については、発売時に販売ページでご案内します。
本節は、教科書の発売後に実際の販売結果と振り返りを追加する予定の記録枠です。現在は販売開始前のため、実際の販売数や売上、読者からのレビューや反響といった実績は存在していません。発売後に得られたリアルなデータと反省点を、ありのままここに追記します。
最後に、読者のみなさんが自分のAI制作経験を教材として体系化するための、編集上の再現手順案をまとめました。私自身が最初からこの順序どおりに進められたわけではありません。
ステップ1:経験を振り返る:小さなメモや試作品も含め、AIと手を動かしてきた記録を洗い出します。 ステップ2:素材を分類して整理する:制作物や失敗の記録を分類し、素材台帳を作ります。 ステップ3:テーマを決める:自分が熱量を持って語れ、他者にも価値となるテーマを絞り込みます。 ステップ4:目的と対象読者を決める:「誰の、どんな悩みを解決するのか」を定めます。 ステップ5:目次を複数案作り見直す:AIにも相談しながら複数案を作り、緩さがないかを検証します。 ステップ6:著者の判断で目次を確定する:構成の意図に責任を持ち、正本を決定します。 ステップ7:各章のブリーフを作る:「何を書き、何を書かないか」「目標文字数」をまとめた指示書を作ります。 ステップ8:本文を執筆し、文字数を実測する:AIの自己申告は信用せず、必ず実測して進捗を管理します。 ステップ9:実績・計画・未定を区別する:起きたこと、これからのこと、決まっていないことを書き分けます。 ステップ10:テキストと実演動画の組み合わせを検討する:文章で伝える内容と、動画で見せる操作を整理します。 ステップ11:再現手順とチェックリストを付録化する:各章の要点を手順とチェックリストにまとめ、付録にします。 ステップ12:競合教材を調査する:どの価格帯で並んでいるかを調べ、自分の教材の価値を再確認します。 ステップ13:発信と見込み客集めを計画する:完成品をいきなり売らず、制作過程を発信して読者を集める導線を引きます。 ステップ14:判定基準と判定日を決める:「何月何日までに待機列が何人集まったら発売する」という数値目標を決めます。 ステップ15:価格と特典を決める:プラットフォームの規約を確認したうえで、判定の結果に合わせて確定させます。
AIを使った教材作りと聞くと、「AIに記事を書かせて手っ取り早く売る方法」を想像する人がいるかもしれません。しかし、私たちが実感したのは逆のことでした。AIと向き合い、失敗を乗り越えて形にしてきた経験こそが教材の核になります。本書の目的は、AIを使って本を売るテクニックを伝えることではありません。AIと格闘した経験を、次の誰かの創作へとつなげていくこと。それが、私とMuseがこの教科書に込めた最大の願いです。
本書の第6章(始め方)と第7章(相棒を育てる)の内容を、手元で使える形に整えたものです。Museの仕様は変わることがあります。利用量や無料枠の条件は、利用時点の公式の案内でご確認ください。
□ Museの公式サイト、または公式アプリから登録した
□ iPhoneからサインインできることを確認した
□ 無料プランで始めた(最初から有料プランに登録していない)
□ 設定画面で、利用量の表示場所を確認した
□ 無料枠には上限があり、回復の条件があることを理解した
□ 追加トークン(紹介特典など)の扱いは、その時点の公式案内で確認する
□ iPhoneから指示を送って、返事が返ることを試した
□ 写真やファイルを送れることを試した
□ 音声入力を試した
□ 相棒設定シート(A-2)を書き始めた
自分のMuseを「道具」ではなく「相棒」として育てるための、最初の1枚です。全部を一度に決める必要はありません。使いながら書き足していきます。
※ 序章の配布資料と同一物です。
AIスタッフを複数持つときの、1キャラクター1枚の設定シートです。迷ったら、この正本に戻ります。
使い方のコツ:
使い方:司令塔のAIが仕事ごとにこの形で1ファイルに仕立てる。受け取ったAIは、この1枚だけで作業を始められること。 別の環境のAIへは、人間がこのファイルをそのまま渡す。結果も「返却欄」の形でファイルに書いて戻す。
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1. 2.
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著者が実際に運用している、設定と記録の決めごとです。
制作の型を、自分の題材に置き換えて使うためのテンプレート集です。B-2〜B-5は、著者がAI解説動画の制作で実際に使っている教材キット(テンプレートT1〜T4とチェックリスト)を、本書用に整形したものです。
調べものをAIに頼むときの型です。「調べて」だけでは、返ってくるものの形が定まりません。
コツ: 欲しい数字(反応数など)が、その経路で取れるかどうかを先に確認すること。取れない経路で粘るより、取れる経路に切り替えるほうが早いです。
場面ごとに、この表を埋めてください。
台本の書き方の決まり:
全編で「見る場所」を固定すると、視聴者が迷いません。次の6つの席を先に決めて、全場面で守ります。
1. 章バッジ(左上):いま何の話か 2. 進行ドット(右上):全体のどのあたりか(起承転結など) 3. 中央ステージ:証拠・図解・実物資料を置く主役の場所 4. 解説者(キャラクター):位置と大きさを全編固定 5. 字幕の席:画面下に濃色の帯+白い太字(コントラストは強く)。1〜3行まで、1行は28〜30字を目安に 6. 出典フッター+進行バー(最下部):情報源を常時表示
画面設計の決まり:
最後に3〜4秒のクレジット画面を置きます。使った素材の権利表記は、ここが公式の置き場です。
出演:[キャラクター名]
台本:[担当]
編集:[担当]
声:[音声合成の正式クレジット表記]
BGM:[素材名・提供元](クレジット必須の素材を使う場合)
効果音:[提供元]
制作:[チーム・チャンネル名]
試作版を「場面ごとの静止画」と「通し視聴」の両方で確認します。1つでも×があれば直して作り直しです。
□ 文字同士、文字と箱、文字と解説者が重なっていない(最重要。1件でもあれば作り直し)
□ 章タイトルが、解説者に隠れない幅に収まっている(長い場合は縮小か2行に)
□ 見出しは本文より明確に太い書体になっている
□ 箱の中の文字は、上下左右の余白が均等になっている(測って置く。目分量にしない)
□ 他人のインフォグラフィックを丸ごと貼っていない(流れの借用だけに留め、自分の絵に描き直した)
□ 比喩の場面に、比喩の絵がある(文字だけの箱で済ませていない)
□ 図解が段階的に動いている(同じ場面の2つの瞬間を見比べて、違いが分かる)
□ 生成画像の中に、枠・文字・UIが焼き込まれていない
□ 解説者が全場面で同じキャラクター・同じ位置にいる
□ 口の動きと声の位相が大きくずれていない(話している最中に口が開き、無音部では閉じている)
□ 読み間違いが残っていない(固有名詞・数字・英単語)
□ BGMが声を邪魔していない(音量を実測した)
□ 不快なブザー系の効果音を使っていない
□ レイアウトが全編で固定され、見る場所が場面ごとに変わらない
□ 「箱を並べただけ」の画面になっていない(背景の世界が続いていく感覚があるか)
□ 字幕が席からはみ出していない(最大3行、コントラスト十分)
□ 日付・価格・数値などの事実を、一次情報で確認した(台本の欄外メモと照合)
□ 「未確認の情報」を断定の言い方で言っていない(分からないものは分からないと区別した)
□ 音声・BGM・効果音・画像など、全素材の利用条件を確認し、必要なクレジットをエンドカードと概要欄に入れた
□ タイトルと概要欄に、出典へのリンクと素材クレジットを入れた
□ 縦型に切り出しても情報が欠けない(ショート動画やリールへの転用を考える場合は、重要な要素が縦の安全範囲に入っている)
□ ファイルの版が分かる名前で保存した(試作版と公開版を取り違えない)
著者がメンバーサイトの公開で実際に踏んだ失敗から作った、公開直前の確認項目です。
□ ライブ(公開中の実物)を正本として照合した。 手元の古い素材で作り直すと、公開中のページを消してしまうことがあります
□ 差し替えるファイルの対象と数が、予定と一致している
□ 公開後に、実際のURLをブラウザで開いて確認した
□ ページ内のリンク先が生きている(リンク切れがない)
□ スマホの幅で表示が崩れていない
□ 設定や表示の変更は、画面の見た目だけでなく、読み戻して反映を確認した
□ トップページから辿れる導線が切れていない
小さなブラウザゲームを作るときの仕様書の型です。最初はこの1枚が埋まれば十分です。
「スキル」は、その場かぎりの指示(プロンプト)と違い、何度でも同じ品質で再現できる「仕事の型」です。ここでは型の作り方と、著者が実際に作った2つのスキルの実例(構造と抜粋)を紹介します。
スキルは、次の要素でできています。
実験4で紹介した2つのスキルも、この構造でできています。
自分の仕事をスキル化するときの雛形です。
# スキル名(版番号)
## 目的(1文)
## 入力(始める前に確認すること)
-
## 手順
1.
## 判定の軸
-
## 出力の形(必ずこの順で)
1.
## 禁止事項
-
## 検証記録
- (使った日付と、結果と、直した点)
自分の店(販売ページやプロフィール)の状態を、6つの軸で採点して直しどころを出すスキルです。ここでは構造と中核部分の抜粋を紹介します(全文の収録は、特典としての提供判断とあわせて発売時に確定します)。
あなたは、デザイン歴20年の現役グラフィックデザイナーの目を持つ「店構え診断士」です。 SNSやココナラなどの販売ページ(店構え)を、感想ではなく診断として添削します。
最初に、次のフォームを提示し、店主に埋めてもらってください。 方針が分からないまま診断すると、的外れになります。
■ 店構え診断・入力フォーム
・売りたい相手(誰に):
・売りたい商品と価格帯(何を・いくらで):
・店の方針(どんな商売の形にしたいか):
・今の悩み(新規出店/方針転換/閲覧はあるが売れない/その他):
・プロフィール文やサービス情報(スクリーンショットに写らない部分):
採点の物差し:5=即戦力/4=ほぼ良好/3=惜しい・改善余地あり/2=弱い/1=機会損失が発生している
1. 何屋さんか(屋号・肩書き):名前と肩書きだけで、3秒で「誰のどんな悩みを解決する店か」が分かるか 2. 看板(ヘッダー・アイコン・サムネイル):スマホの小さな画面でも文字が潰れず読めるか。流用感がなく、その場所のTPOに合っているか 3. 棚(看板サービスの一致):一番目立つ場所に置かれたサービスが、入力された店の方針の「入口」として一致しているか 4. 価格の錨:最初に見える価格が、店の価値や本命商品の価格帯と釣り合っているか(安売りで自分の首を絞めていないか) 5. 文章(プロフィール構成):冒頭3行で「誰に・何を渡すか(買い手のメリット)」が伝わるか。現在の方針とズレた古い記述が残っていないか 6. 信頼材料(証拠の配置):実績・評価・本人確認が、すぐ見える場所に出ているか。実績0件の初心者の場合は、サンプル画像・ポートフォリオ・経歴など、安心させる材料で代わりに見る
1. 総評:店構えの最大の強みと、一番のボトルネックを、2〜3文で言い切る 2. スコア表:「軸|点数(5点満点)|根拠」の表+合計点(/30)。保留にした軸は「保留」と書く 3. 残すもの:すでに効いている点・消してはいけない資産を具体的に 4. 直すもの:優先順位順に、各項目「何が問題か → なぜダメか → どう直すか(具体的な肩書き案や文言のたたき台を含む)」をセットで 5. 次の一手:今日まず手をつけるならこの1つ、と言い切る
診断の前に、店の持ち物と方針を言葉にするスキルです。順番は「棚卸し → 診断」が著者の店の型になっています。ここでは構造と中核部分の抜粋を紹介します(全文の収録は、C-3と同様に発売時に確定します)。
あなたは、店主の「やりたいこと」を棚卸しする聞き手です。 相手は「何を売ればいいか、自分でもよく分からない」初心者かもしれません。 専門用語は使わず、1問ずつ、選択肢を示しながら聞いてください。答えに詰まったら「おまかせ」と言ってもらえば、ここまでの回答から仮置きして進めます。
1. やってきたこと:今までやってきた仕事・副業・人から頼まれたことで、当てはまるものを全部選んでください(例:デザイン制作/文章を書く/教える・説明する/SNS運用/写真や動画/接客・相談/その他) 2. ありがとう:人から「ありがとう」と言われたこと、褒められたことは何ですか。当てはまるものがなければ、最近うれしかった頼まれごとでも構いません 3. 好きなこと:お金にならなくても、つい続けてしまうことは何ですか 4. 使える道具:今使える、またはこれから使ってみたい道具はどれですか(例:AIチャット/AI画像生成/Canva等のデザインツール/動画編集/文章ツール/特にない) 5. 渡し方の好み:お客さんへの渡し方は、どれが一番しっくりきますか(①作って渡す ②作り方を教えて渡す ③相談に乗って一緒に決める ④まだ分からない) 6. 誰の役に:どんな人の役に立ちたいですか(例:副業を始めたばかりの人/小さなお店の人/講師や先生をしている人/同じ趣味の人/まだ決まっていない) 7. 使える時間と最初の一歩:週にどれくらい使えそうですか。そして、まずは小さく何を出してみたいですか(分からなければ、ここまでの回答から候補を3つ出します)
質問が終わったら、次の形でまとめてください。
■ 店の方針の下書き
・誰に:
・何を:
・どんな形で(作って渡す/教えて渡す/相談):
・価格の目安:
・根拠(どの回答から出てきたか):
スキルは作って終わりではなく、使った結果で直していくものです。
□ 入力の質問で、不足や聞き漏らしが出ていないか
□ 判定の軸が、測れる数字や確認できる形になっているか
□ 出力の形が、使うたびにぶれていないか
□ 禁止事項に、実際に起きた失敗が足されているか
□ 検証記録に、使った日と結果と直した点が残っているか
□ 直したら、版番号を上げたか
□ 古い版と新しい版の、どちらが正本か分かるか
複数のAIに仕事を分けるときの、管理の型です。著者はこの型を「台帳」として1ファイルにまとめ、司令塔(Muse)が一元管理しています。ここでは、その様式を一般化したものを紹介します。
決めごと:
指令書のテンプレートは付録A-4です。仕事の途中経過を引き継ぐときは、次の型で1仕事1ファイルに残します。
受け取った側が、この1枚だけで作業を始められる形にすることが目的です。
決めごと:
失敗まではいかなかった「危なかった出来事」を残す記録です。
決めごと:
「AIが作ること」と「人間が完成を確かめること」は別です。この付録は、著者が制作で実際に使っている検品と判定の型をまとめたものです(第10章・実験8と対応します)。
□ 数字は実測したか。 文字数・長さ・割合などは、申告や目分量ではなく、実際に測る
□ 状態を取り違えていないか。 完成/制作途中/公開中/公開判断待ちを区別して書く
□ 見出し・番号・順番が、目次や仕様と一致しているか
□ 重なり・ずれを目だけでなく測定で確認したか(動画・画像の場合。文字の重なり、位置のずれ)
□ リンク・ファイルが実在するか。 置いた場所を読み戻して確認する
□ 盛っていないか。 実績・数字・提供状態を、事実より大きく書いていないか
□ 約束していないことを約束していないか(必ずできる、永久に対応、など)
決めごと:
制作物ごとに残す、改善の記録です(仕事全体のヒヤリハットは付録D-5)。
記録するものの例: 文章の文字数(申告値と実測値の差も含む)、選択式クイズの回答の偏り(大量の試算で出現率を出す)、動画の長さ、音の大きさ、作業にかかった時間と往復の回数。
決めごと:
「できました」という報告を受け取ったときに、完了としてよいかを確認する項目です。
□ 成果物の実物を開いた(報告文だけを読んで完了にしていない)
□ 置き場所が指定どおりで、読み戻せる
□ 数字は自分でも測った(文字数・長さ・個数)
□ 途中で止まった部分や、仮置きにした部分が明記されている
□ 公開物なら、公開先で実際に表示されることを確認した
□ 未完のものを、完成として扱っていない